三浦・三戸「北川湿地」シンポジウムに参加

報告 伊藤昌尚

 7月12日(日)、神奈川県三浦市で開催された第4回公開シンポジウム「北川の湿地を残したい!」に参加しました。
 午後2時から三浦市民ホール「うらり」にてシンポジウム「北川の湿地を残したい!」で日本各地の湿地「保全活用事例の紹介」という題で報告をしました。日本湿地ネットワーク(JAWAN)の紹介を少しだけ。活用事例紹介では、「藤前干潟」、「ハチの干潟」、「中池見湿地」、「吉野川河口」、「三番瀬」などで、どんな活用をめざして保全活動を行っているのかという視点で報告しました。
 北川湿地は、「小網代の森」の北側に隣接する場所で、以前に京急電鉄によりゴルフ場や住宅開発の対象となった土地の一部でした。3分の1は、平成17年、小網代の森として近郊緑地保全区域となり残されたが、3分の1は、既に埋め立てが完了し、広い畑地に変貌していました。残りの北川湿地が埋めれば、神奈川県下に残された最大級の低地湿地を破壊することになります。

 シンポジウムの前に、地元の方に「北川湿地」を案内していただきました。
 所沢市のMさんご夫妻と一緒に、深い葦やガマをかきわけ、かきわけて自然を堪能してきました。アカテガニや、コシボソヤンマ、カメノコテントウ、たくさんの生き物に出会いました。私有地内ということで、立ち入り禁止の立て看板があり、奧の方まで観察ができないのが残念でした。
 「三浦・三戸自然環境保全連絡会」は地元の市民、学生、研究者たちが集まって保全活動をしています。三浦市の未来まちづくりアンケートでは、三浦市のふさわしい将来像として「海や山などの自然環境が豊かなまち」と回答した市民が47%もあったとのことです。連絡会の横山一郎代表と天白牧夫事務局長は、「北川湿地を残したい」と今後は署名活動やビラ配りなどにも力をいれていきたいと語っていました。JAWANとして引き続き、応援して行きたいと思います。みなさま、よろしくお願いいたします。

葦をかきわけて
葦をかきわけて (撮影者:土橋淳氏)


カメノコテントウ
カメノコテントウ (撮影者:土橋淳氏)

コシボソヤンマ
コシボソヤンマ (撮影者:土橋淳氏)

アカテガニ
アカテガニ (撮影者:土橋淳氏)

春の北川の流れ
春の北川の流れ (撮影者:芦澤淳氏)

春の北川湿地
春の北川湿地 (撮影者:芦澤淳氏)


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