空・川・海・ひとが出会う吉野川ひがた

井口利枝子(とくしま自然観察の会)

吉野川河口で始まった東環状大橋の建設工事
 悔しくも、また悲しいことに、昨年12月初旬より、干潟の真上に架かる東環状大橋(仮称)の工事が始まりました。あの、爽快感に満ちた広々とした河口の風景は、今少しずつ、少しずつ分断されようとしています。
 この工事は、私たちが便利で快適な生活を追求するなかで生み出されてきたものですが、私たちは、この工事によって何を失いつつあるのでしょうか? 吉野川河口の自然と、その風景をもっと多くの人々に知ってもらって、河口干潟の保全につなげたいと、毎年2月2日の世界ウェットランド・デーにあわせて、吉野川河口ひがた展「100年後の子どもたちへの贈りもの」を開催しました。(2004年2月6日〜8日徳島県立近代美術館/WWFジャパン助成事業)
 また、ひとりでも多くのひとに、世界に誇れる河口干潟の魅力と危機的な状況を知らせるために、PNファンド助成をいただいて吉野川河口干潟の環境マップをつくりました。
 吉野川ひがたを見守り続ける人々をふやすことで、干潟保全のあらたなスタートにしたいと思います。
吉野川河口干潟展 吉野川河口干潟の環境マップ

★とくしま自然観察の会 TEL/FAX 088-623-6783 http://www.shiomaneki.net/

(JAWAN通信 No.77 2004年2月20日発行から転載)