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三番瀬に第二東京湾岸道路は通させない

─船橋側と市川側で初日の出を見る集い─


三番瀬は東京湾の奥部に残された唯一の自然干潟・浅瀬だ。2020年元日、「三番瀬を守る会」と「市川三番瀬を守る会」が三番瀬から初日の出を見る集いを開いた

第二東京湾岸道路は三番瀬を通ることになっている。三番瀬保全団体はこの道路の建設を27年くいとめている。だが国土交通省と千葉県はあきらめない。昨年1月、国交大臣が第二湾岸道路の建設に向けた検討会の設置を表明した。国交省は3月、大臣表明を受けて千葉県湾岸地区道路検討会を立ちあげた。

こうしたなか、「三番瀬を守る会」と「市川三番瀬を守る会」が船橋側と市川側で三番瀬から初日を見る集いを開いた。

船橋側のふなばし三番瀬海浜公園前の砂浜は数百人の初日の出客でにぎわった。午前7時前、東のほうの工場群から初日が顔を出すのをまちわびた。だが工場群の上は厚い雲がかかっている。太陽はなかなか見えない。反対側(西側)の空も雲で覆われている。そのため、真っ白に化粧した富士山も見ることができない。これはめずらしいことだ。

工場群から昇る朝日は見られなかったが、午前7時30分ごろ、雲の隙間から太陽が顔をだした。待っていた人たちはカメラやスマートフォンのシャッターを切った。

「三番瀬を守る会」はここで毎年、初日をみる集いを開いている。同会はいつも三番瀬で採れたノリのお吸い物などを振る舞ってくれる。今年は三番瀬ノリのスープである。

集いの最後は記念撮影だ。「三番瀬に第二湾岸道路は通させない」「三番瀬を守り抜く」の意志をこめ、「がんばろう」とこぶしをつきあげながら集合写真におさまった。

西側の市川市塩浜1丁目護岸では「市川三番瀬を守る会」が初日の出を見る会を開いた。

写真4-1
三番瀬から初日の出を見る集いで「第二東京湾岸道路は通させない」
と誓いあう三番瀬を守る会のみなさん=2020年元日
写真4-2
ふなばし三番瀬海浜公園前の三番瀬で初日の出を待つ人たち=2020年元日
写真4-3
三番瀬でとれたノリのスープを振る舞う三番瀬を守る会のメンバー=船橋側
写真4-4
雲の隙間から太陽が顔をのぞかせた
写真4-5
市川側で初日を待つ人たち
(JAWAN通信 No.130 2020年2月28日発行から転載)

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