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「干潟・湿地を守る日2011」宣言文のお知らせ

 日本湿地ネットワークでは、長崎県諫早湾が閉め切られた4月14日を「干潟・湿地を守る日」とする全国キャンペーンを毎年3月〜5月に実施しています。
例年と同様に「干潟・湿地を守る日」イベントとして、観察会や学習会などを各地で開催して盛り上げてくださるようお願いします。
 キャンペーンを実施の際には、「干潟・湿地を守る日2011宣言」をご利用お願いします。宣言文に各地の文言を必要に応じて追加していただければ幸いです。

「干潟・湿地を守る日2011」宣言(wordファイル)


「干潟・湿地を守る日2011」宣言

2011年は、日本湿地ネットワークが設立されて20周年にあたります。また、ラムサール条約が誕生してから40周年、北海道釧路市で第5回ラムサール条約締約国会議が開かれてから20年の節目の年になります。日本各地で干潟・湿地を保全する活動、取り組みが行なわれ、自然観察会、講演会、学習会などが盛んに開かれるようになり湿地保全への意識は格段に高まりました。

 2010年10月に開かれた第10回生物多様性条約締約国会議では、湿地保全と関連の深い生物多様性について愛知ターゲットが合意されました。
これまでの2010年目標の失敗を認め、新たに2050年までの長期目標として「自然と共生する社会」、2020年までの短期目標として「生物多様性の損失を止めるために効果的かつ緊急な行動を実施する」、個別目標として、保護地域を陸域17%、海域10%に拡充するなどの20の目標が合意されました。特に日本は、目標に向けて野心的な行動を国際社会に約束し、これらの合意を本当に実行する責務を果すべきと考えます。

改めて日本の現状を振りかえるとき、この20年間、湿地保全への社会の理解は高まりましたが、私たちは、湿地・干潟の保全や、生物多様性の損失防止を実感すること
がほとんどできませんでした。湿地の保護戦略が立案されることはあっても、多くの場合実施された施策は絵に描いた餅に過ぎなかったからです。
その中で藤前干潟の保全、三番瀬の埋め立て白紙撤回、中池見湿地の開発中止、諫早湾の開門調査への二審勝訴などにこぎつけましたが、和白干潟の人工島建設、泡瀬干潟の埋め立て再開、上関原発の建設事業、三番瀬の人工海浜化計画、吉野川河口の高速道路橋梁建設など深刻な問題は山積しています。
 
13回目となる2011年「干潟・湿地を守る日」では、湿地を破壊してきた歴史に終止符を打ち、本格的な湿地保全の取り組みをスタートさせましょう。そして2012年5月に開催予定のラムサール条約COP11では、私たちが願う重要湿地の登録を目指しましょう。
1997年4月14日、長崎県の諫早湾が干拓事業のために閉め切られ、広大な干潟とそこに棲む生き物たちが消滅したことを忘れずに、さらなる全国の干潟・湿地の保全活動を行っていくことを宣言します。

追加宣言(各地の追加宣言を必要に応じ追加してください。)


2011年4月14日
(日付はイベント開催日に合わせてください。)

日本湿地ネットワーク
干潟・湿地を守る日2011参加者一同


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