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「2013干潟・湿地を守る日」宣言


 私たちは、長崎県諫早湾が閉め切られた1997年「4月14日」を忘れずに、全国の干潟・湿地の保全に取り組んできました。今年は16年目になります。あの293枚のギロチンは、諫早湾の命を絶ちきっただけでなく、人びとの心と絆を今なお切り裂いたままです。自然を人間の意のままに動かせるとおごった行為が、有明海大異変という悲劇を生み出しました。
 
 今年は田中正造没後100年にあたります。
 田中正造翁は“真の文明とは山を荒らさず、川を荒らさず、村を破らず、人を殺さざるべし”と説いています。15回目となる「干潟・湿地を守る日」には、東日本大震災と福島原発事故により、深く傷ついた海や山を思いおこしたいと思います。
 
 昨年末の政権交代により、新政権は、ムダな公共事業の見直しを求める私たちの声を顧みず、国土強靱化を打ち出し、自然のままの干潟・湿地を未来に残していこうとする希望は「不安」へと広がります。敦賀市「中池見湿地」は、ルーマニアで開かれた第11回ラムサール条約締約国会議で、条約湿地の認定を受けました。しかし、登録実現直後に、条約湿地内を貫通する北陸新幹線工事計画の認可が公表され、多様な動植物が生きるホットスポットに致命的な悪影響が予測され憂慮されます。
 
 私たちは、これまで以上に、覚悟を持って、干潟・湿地の保全に取り組み、和白干潟、吉野川河口干潟、東京湾三番瀬、盤州干潟、泡瀬干潟など日本各地の干潟・湿地の保全を求め、そして諫早湾干潟の復活を目指していきます。
 私たちは、今日、ここに集い、干潟や湿地に親しむとともに今ある干潟・湿地の保全を求め、命あふれる干潟・湿地を未来の世代へつなげていくことを宣言します。
 

 
 追加宣言(各地の宣言を必要に応じ追加してください)
 
 
 2013年4月14日
  (日付はイベント日に合わせてください)
 

日本湿地ネットワーク
干潟・湿地を守る日2013参加者一同


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