UCN勧告 2004年11月25日バンコクで開催されたIUCN第3回世界自然保護会議において、日本のNGO1)が提出した勧告「日本のジュゴン・ノグチゲラ・ヤンバルクイナの保全」が採択された2)。
勧告の意義この勧告は2000年のアンマンにおける第2回世界自然保護会議に続く2回目の勧告である。IUCNの決議・勧告は新しいものに限られるが、 4年間にほとんど進展がなかったことから、再度の勧告を行うことを認めたものである。またジュゴン、ノグチゲラ、ヤンバルクイナに代表される沖縄の環境問題は、世界的に重要な環境問題のひとつだという共通認識が生まれていることの意義も大きい。勧告の内容日本政府に対して、@ノグチゲラ、ヤンバルクイナ生息域における米軍ヘリパッド建設計画を環境アセスメントの対象とすること、Aこの環境アセスメントと、ジュゴン生息海域における軍民供用空港建設計画に関する環境アセスメントでは、ゼロ・オプションを含む複数の代替案を検討し、ボーリング調査、弾性波探査などの事前調査も環境アセスメントの対象にすること、B早急に、ジュゴン、ノグチゲラ、ヤンバルクイナの保護区を設置して、保全に関する行動計画を作成することを要請した。また米国政府に対しては、@沖縄の希少な野生生物生息地におけるアメリカ合衆国軍の基地建設について、米軍の環境管理に関する基準にもとづいて、日本政府と環境保全、野生生物保護の観点から協議すること、A要請があれば、軍事基地に関して日本政府が実施する環境アセスメントに協力することを要請した。 * 2度にわたる重要な勧告であり、日本政府とアメリカ政府は、早急に勧告の内容を履行するべきである。 (報告・WWF-J 花輪伸一氏 要約・柏木実) 2)JAWANはこの会議でIUCN加盟が承認され、委任投票を依頼して賛成票を投じた。 >> トップページ >> INFORMATION目次ページ |