Information
2010年8月2日

千葉県知事 森田 健作殿

 

日本湿地ネットワーク(JAWAN)

代表 辻 淳夫

三番瀬のラムサール条約湿地登録の要望

 拝啓 時下益々ご清栄のこととお慶び申し上げます。
 日頃は環境保全に関してご尽力いただいておりますことに感謝申し上げます。
 三番瀬のラムサール条約湿地登録については、早期登録を目指して円卓会議設置以来、検討が続いておりましたが、6月30日、第30回三番瀬再生会議において「2010年度中に、まずは、三番瀬全体での登録を目指すための努力をするとともに、これが困難である場合は、船橋地域の登録を目指す。」との決議が合意されました。
 東京湾三番瀬および後背湿地は、国際的に重要な湿地であり、命のゆりかごと評されています。三番瀬の豊かな生態系を未来の世代に残すために、船橋地域の登録を目指すとの再生会議関係者の合意形成を得ましたことは三番瀬全体登録に向けた前ステップとして評価いたします。
 三番瀬再生計画案では、三番瀬の再生には、海域をこれ以上狭めないことを原則として、かつての干潟を中心とした三番瀬の環境を将来に向けて維持し再生していくものと明記されています。本来、三番瀬再生のためには船橋地域のラムサール条約登録だけではなく三番瀬全体の登録実現を目指すべきです。しかしながら当面、三番瀬全体の登録が困難とされた場合には、船橋地域の登録を目指すことになりますが、登録外となる地域でも将来の三番瀬全体の再生を妨げ、障害となる開発計画や公共工事などの施策は例外なく慎重な対応をお願いいたします。
 2012年に開催されるラムサール条約第11回締約国会議における湿地登録を目指すには、2010年度中に、関係者の合意形成を前提とした地元としての明確な意思表示を行なう必要があります。つきましては、三番瀬のラムサール条約湿地登録について下記の通り要望をいたしますのでよろしくお取り計らいお願い申し上げます。
敬具


 千葉県知事の方針として、2010年度中に三番瀬全体でのラムサール条約湿地登録を目指すための努力をするとともに、これが困難である場合は、まずは船橋地域の登録を目指すとの地元の意思表示を早急かつ明確に表明していただきたく要望いたします。

以上


>>トップページ >> LIBRARY目次ページ