日本野鳥の会筑後支部
連絡先住所 〒839-9853 福岡県久留米市青峰1-14-29
電話 0942-45-1150
FAX 0942-45-1150
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団体の経歴や活動内容
 日本野鳥の会筑後支部は、会員190名。2001年4月、福岡支部から分離独立し、88番目の支部として発足しました。今年8年目を迎えます。
 テリトリーは、福岡県南部の筑後地方で、有明海の北東部に位置し、東は大分県、西は佐賀県、南は熊本県に接しています。筑後川の中下流域と、矢部川、そしてこのふたつの川がつくる河口域の広大な干潟は、筑後支部の大切な宝物です。ここでは、春、秋、冬の3回、水鳥調査を行っています。
また、筑後地方は櫨の木が多く、この実が大好物のイカル(この地方ではマメワリと呼びます)が筑後支部のマスコット鳥。支部報(毎月1回発行)の名前も「まめわり」です。
 毎月第1日曜日:小郡市・花立山、第2日曜日:久留米市・高良山、第4日曜日:みやま市高田町・濃施山公園の3箇所の定例探鳥会と第3日曜日には各地で企画探鳥会を行っています。
 野鳥も人も地球のなかま。地域に立脚した活動を通じ、同じ地球の住人として、鳥たちの視線に立った自然との共存をめざし、筑後発の自然保護運動の輪を広げています。

活動の対象としている湿地
名称 有明海
場所 佐賀県〜福岡県〜熊本県
 福岡県域の有明海は、筑後川、矢部川という1級河川が注ぎ込み、この河口域には日本最大の沖合数kmに及ぶ泥質の干潟が広がり、かつて、20数年前には、春の渡りの時は、数千羽のハマシギ・オバシギの群が、乱舞したものでした。
しかし、1985年に筑後大堰が出来たこと、海苔の酸処理、海底陥没の影響などが干潟からその活力を奪い、鳥たちの餌となる底性生物を死滅させ、今は、その1/50〜1/100と激減しています。
 これらのことから、1997年5月の諫早湾埋め立て工事開始を機に、有明海に面した長崎・佐賀・福岡(筑後)・熊本4県の野鳥の会支部で有明海水鳥調査(春、秋、冬の年3回)を始め、2005年1月までの8年間の調査結果をまとめた「有明海水鳥調査報告書」を刊行しました。鳥たちの立場からの有明海の現状、有明海異変の状況を伝えています。
 また、大牟田市の沖合6kmに浮かぶ三池島(三井鉱山の坑道へ空気を送り込むために作られた人工島)には、10数年前からコアジサシ、ベニアジサシが毎年数百羽の群で訪れ、集団繁殖をしています。筑後支部は、熊本県支部とともにその保護に取り組んでいます。
 特にベニアジサシは北限の繁殖地で、ここで生まれたヒナが、遠くニュージランドで確認されています。しかし、2001から2年間は来島せず、2003、2004年とまた戻ってきて一安心したのに、2005年は僅か11羽とヤキモキしましたが、2006年640羽、2007年572羽とまた戻ってきました。昨年9月2日に熊本県支部と共に大牟田市でシンポジウムを開き、広くその保全を働きかけています。
 一日も早く有明海が元気を取り戻し、再び、干潟を埋め尽くす鳥たちの姿が見られる日を切望して止みません。
掲載情報更新日:2008年3月