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日本湿地ネットワークに求められたもの

辻 淳夫 (日本湿地ネットワーク代表)
 
 みなさん、お元気でお過ごしでしょうか? 御地の干潟・湿地の様子はいかがですか?
 長い苦渋の冬を耐えて、やっと桜の花だよりとともに、日本湿地ネットワーク(JAWAN)の再出発をお伝えできました。メーリングやホームページには、各地のみなさんからの元気な声や、干潟の息吹が伝えられています。これからもどうぞよろしくご協力お願い申し上げます。
 さて9月には「総会」を諫早市で開催する予定です。この総会開催を考えただけでもなかなか大変なことだと思います。この機会に、JAWANの原点である諫早でやろうと自然に発想されたものの、実際にどれだけの方に集まってもらえるか? みなさんのご都合をお聞きしなくてはなりません。
 しかし、この大変さは今、始まったわけでもなく、1991年、JAWAN発足以来の宿命なのです。南北に長い日本列島の隅々に、誰もが目いっぱいの懸命な活動を続けているわけで、年に1度の総会だからといって、そう簡単に集まれる話ではないと思います。
 思えば、2月22日の臨時総会(全体集会)で、30対80の差でJAWANの存続が選ばれたのは、厳しい状況の中でがんばっている現場の気持ちと通じ合い、温かい言葉をかけあえる仲間と認められたからだと考えます。
 そうした思いに応えられるJAWANのありようを、初心に帰って見つめ直しています。外向きの活動も必要ですが、一つひとつの現場の声をしっかりと聴きとり、その思いを受け止め、あたたかく支えあい、学びあう気持ちで、むりのない地道な活動の積み重ねを大切にしていきたいと話し合っています。
 みなさんにも、今、直面している苦難や、溜めておられた思いがあるなら、ぜひそれを陽のもとに出しあい、厄介な課題や悩みをみんなで共有すれば、誰かの経験や知恵が活かされて、明るい解決の道が見えてくることもあるでしょう。
 そうでなくても、重荷を分け合った分、肩の荷が軽くなるでしょう。気さくな連帯ができるJAWANの仲間として、一緒にやっていきましょう。

(JAWAN通信 No.93 2009年5月30日発行から転載)

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