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■ラムサール条約登録をめざして
和白干潟
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博多湾の和白(わじろ)海域は2003年に「国指定和白干潟鳥獣保護区」に設定されました。2004年にはラムサール条約登録の候補地に選ばれています。
国指定鳥獣保護区設定から10年経過した2013年11月に設定の見直しがあり、「国指定和白干潟・多々良川河口鳥獣保護区」として普通地区のまま10年間の継続になりました。
和白干潟は「国指定鳥獣保護区の特別保護地区」に指定されなければラムサール条約登録地になれません。2012年7月にルーマニアでラムサール条約第11回締約国会議が開かれ、日本の9か所が新規登録されました。九州の干潟では初めて熊本県の荒尾干潟がラムサール条約に登録されました。
現在、九州の干潟としては佐賀市が東与賀町の干潟のラムサール条約登録を目指す活動を始めています。和白干潟も早くラムサール条約登録地にしてほしいのですが、福岡市は和白干潟のラムサール条約登録に熱心ではありません。
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◇和白干潟を守る会の取り組み
和白干潟を守る会では、和白干潟の保全のために、クリーン作戦をしたり、地元の学校や成人対象に自然観察会を続けてきました。2012年には福岡市長に「ラムサール条約登録実現を求める要望書」を提出し、2012年11月から「和白干潟のラムサール条約登録を求める署名」を始めました。街頭署名活動もして、2013年12月には第1次集計分を福岡市長(6728名分)、環境大臣(6618名分)へ提出しました。今年の12月には第2次集計分を福岡市長と環境大臣へ提出します。和白干潟は次回2015年の南米ウルグアイでのラムサール条約第12回締約国会議でのラムサール条約登録を目指しています。皆さんもぜひこの署名にご協力ください!
毎年1回開催している「和白干潟まつり」でも「ラムサール宣言」を出して、福岡市長や環境大臣に提出してきました。和白干潟のラムサール条約登録への姿勢を問うために、参議院議員選挙や福岡市長選挙の度に候補者への公開アンケートを実施し、結果をホームページで公開しています。今年11月16日には福岡市長選挙がありますので、今回も公開アンケートを送付しました。
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◇課題
和白干潟を守る会では長年、和白干潟のラムサール条約登録を目指して上記のような働きかけをしてきました。福岡市がラムサール条約登録に後ろ向きなのは、福岡市には博多湾周辺部の開発方針があるためラムサール条約登録は妨げになる、との認識があるからとしか思えません。市のトップの決断にかかっているといえます。福岡市や環境省の方向を変えさせるよう、今後も地道に取り組んでいきます。
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