高校生も146人参加
〜和白干潟のクリーン作戦と自然観察会〜
和白干潟のクリーン作戦と自然観察会が4月25日に開かれました。「干潟・湿地を守る日2015」の参加イベントです。「和白干潟を守る会」(山本廣子代表)が主催しました。
◇干潟の原風景
和白干潟は博多湾の最も奥に位置する砂質干潟です。干潟の面積は80haです。比較的小規模な干潟ですが、豊かな自然を誇っています。干潟の後背地にはアシ原とクロマツ林が残っていて、干潟本来の姿を見ることができます。日本でこのような干潟の原風景が残っているのは、和白干潟と小櫃川河口干潟(盤洲干潟=千葉県木更津市)だけといわれています。
◇190人が参加
この日は高校生も146人が参加しました。干潟の近くにある福岡工業大学附属城東高校の生徒たちです。ほかに同校の先生(8人)、和白干潟を守る会(12人)、子ども会(18人)、キャノン株式会社(6人)と、計190人が参加しました。壮観でした。開会式では「干潟・湿地を守る日2015」の宣言文が読み上げられました。
城東高校の生徒たちは和白干潟のクリーン作戦に年3、4回参加しているそうです。3年生はこう話してくれました。
「この時期のクリーン作戦はアオサがないので比較的楽だ。たとえば9月は大量のアオサが堆積するため、それを取り除くのがけっこうたいへんだ。でも、クリーン作戦を続けることによって貴重な自然を守ることは、とても大事だと思う」
◇「あっ、カニだ!」
子ども会の人たちは親子で参加です。子どもたちは、干潟の生き物に興味をそそられました。コメツキガニを捕まえると「あっ、カニだ!」と歓声をあげ、大喜びです。
潮だまりでクサフグも捕まえました。クサフグの死骸にはアラムシロガイが群がっています。「これはアラムシロガイといって、魚などいろいろな動物の死体を食べる貝だよ。だから、干潟の掃除屋さんとよばれている」。そう教えられると、「すごい!」と驚きました。
クリーン作戦のあとは、守る会の人たちが、望遠鏡を使って高校生たちに水鳥を見せました。絶滅が心配されているクロツラヘラサギ(4羽)のほか、ダイゼン(2羽)、オバシギ(13羽)、チュウシャクシギ(17羽)、マガモとオナガガモ(約30羽)などが確認されました。
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