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三番瀬の自然環境を学びあう

〜2016年三番瀬市民調査報告会〜


 「三番瀬市民調査の会」は2016年12月17日、2016年市民調査報告会を船橋市内でひらきました。
 調査の対象は浦安寄りに位置する猫実川(ねこざねがわ)河口域です。県はこの海域の人工干潟化(人工砂浜化)をめざしてきました。目的は、第二東京湾岸道路を通すことです。そのため、三番瀬保全団体は「市民調査の会」を発足させ、2003年から市民調査をつづけています。猫実川河口域の自然の豊かさを証明してアピールすることが目的です。
 調査項目は、生き物、カキ礁、アナジャコ巣穴数、酸化還元電位、塩分濃度、透視度などです。市民調査によって大規模なカキ礁の存在が発見されました。生物多様性の非常に豊かな海域であることも証明されました。これらが大きな効果を発揮し、県は2016年10月、人工干潟造成の中止を決定しました。
 報告会の第1部では、それぞれの調査結果を調査員が発表しました。第2部では、2013年から調査に参加している高田雅之さん(法政大学人間環境学部教授、日本湿地学会理事)が「カメラを使った湿原研究」を、竹重貴志さん(千葉県環境生活部自然保護課主幹)が「三番瀬自然環境総合解析(中間報告)」を講演しました。
 特別報告は、法政大学人間環境学部高田ゼミ生による「三番瀬の干潟生物の変化」です。高田ゼミ生も市民調査に参加しています。ゼミ生たちは、東日本大震災による猫実川河口域の生き物出現状況の変化を分析しています。その中間報告を3年生の金木彩乃さんが発表してくれました。いずれも大好評です。講演や報告の内容について質問や感想が数多くだされました。
 

写真4-1
三番瀬自然環境総合解析結果の説明に聞き入る参加者。
講師は千葉県自然保護課主幹の竹重貴志さん
(JAWAN通信 No.118 2017年2月28日発行から転載)

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