辺野古の海を土砂で埋めるな!
─首都圏連絡会が東京・渋谷でデモ─
「辺野古に基地はつくらせない」「税金をじゃぶじゃぶムダづかいするな」──。こう銘打ったデモ行進が2019年11月10日、東京渋谷の繁華街でおこなわれた。主催は「辺野古の海を土砂で埋めるな!首都圏連絡会」(埋めるな連)。150人が参加した。
デモ行進に先だち、連絡会のメンバーはJR原宿駅前と渋谷駅前の2カ所で街頭宣伝をおこなった。
原宿駅前は行楽客や買い物客などでにぎわった。連絡会は、三味線の演奏と歌、踊りをまじえながら、沖縄県名護市辺野古の米軍新基地建設をやめさせようとアピールした。
「辺野古土砂搬出反対!首都圏グループ」は、本土からの辺野古埋め立て用土砂搬出計画の中止を求める請願署名をよびかけた。この請願署名は「辺野古土砂搬出反対全国連絡協議会」などがとりくんでいる。昨年10月に開始し、わずか10か月で61万人分を集めた。今年6月、国会に提出した。署名集めはその後もつづけている。
街頭宣伝のあとはデモ行進だ。買い物客などでにぎわう渋谷の繁華街を「辺野古に基地はいらない」「サンゴを殺すな」「海を守れ」などとコールしながら練り歩いた。
■「辺野古の海を土砂で埋めるな!首都圏連絡会」のアピール(要旨)
辺野古の海は5800種もの希少生物が生息し、多様性にあふれています。世界に誇れる海です。ところがいま、海に生息していた貴重なサンゴ礁や藻場は埋め立て工事によって移植もされず絶滅に追い込まれています。
安倍政権は、沖縄の民意を無視して埋め立て工事を強行しています。この工事には大きな問題点があり、基地完成の見通しはついていません。辺野古の大浦湾側の深場の海底地盤はマヨネーズ状の軟弱地盤であることが判明しました。ここを埋め立てるには地盤を改良しなければなりません。
軟弱地盤を改良するためには、直径1mほどの砂杭を7万7000本も打ち込まなければなりません。周辺のサンゴなど生態系への悪影響ははかりしれません。軟弱地盤は最深部で海面から90mにもおよびます。ところが、国内にある砂杭を設置する作業船の能力は海面下70mまでしかありません。海外でも70mまでの工事実績しかありません。
防衛省は当初、総事業費を3500億円以上としていました。新たな地盤改良工事の必要性がでてきても、いまだに建設費用を明らかにしません。沖縄県は、2兆5500億円という莫大な費用がかかると試算しています。工期も、防衛省はいつまでかかるかはむずかしいとして明らかにしません。
工費も期間も明示しない公共工事などありえません。国家財政がひっ迫し、消費税が上がったいま、米軍基地の建設だからといって完成の見込みのない工事に湯水のごとくじゃぶじゃぶと税金を使うことは許されません。「辺野古新基地ノー」の声を広げましょう。 (2019年11月10日)
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