和白干潟の自然観察とクリーン作戦
和白干潟は博多湾の東奥部に位置します。自然海岸が残る干潟として「にほんの里100選」に選ばれました。国際的な渡り鳥の渡来地としても有名です。多種類の野鳥を観測できる重要ポイントとなっています。和白干潟を守る会は、和白干潟の豊かな自然を破壊から守り、未来の子どもたちに伝えるため、さまざまな活動を続けています。今年のとりくみの一部を紹介します。
◆香椎保育所の観察会
4月14日(金)は、香椎保育所さくら組(年長児)の39名と先生8名による観察会です。
最初に山本廣子代表が「生き物手袋」を使って挨拶。バードウォッチングではミヤコドリ、マガモ、オナガガモ、ダイサギを観察できました。
望遠鏡を覗くと「かわいい」と歓声があがりました。砂州に行くと、コメツキガニの巣穴と砂団子があります。子どもたちはカニ掘りで大喜びです。マメコブシガニもいました。
沖にはアサリやオキシジミ、きれいな桃色のユウシオガイもいます。オゴノリ集めの山もできました。最初はおっかなびっくりだった子も、遊ぶ間に楽しんでいるようでした。干潟で輪になり、浄化実験でアサリやウミニナが海をきれいにするお話をし、海の広場で観察した生物の紹介と和白干潟の紙芝居をしました。
感想を尋ねると、「楽しかった」とたくさん声が上がります。海を守るお約束にも、元気に手を上げてこたえてくれました
(今林)
◆クリーン作戦と自然観察
4月22日(土)は「全国春のビーチクリーンアップ」と「干潟・湿地を守る日」参加のクリーン作戦です。始める前に参加者全員で輪になって「2023干潟・湿地を守る日宣言と和白宣言」を読み上げ、全国の干潟保全の承認を得てから始めました。
九州産業大学宗像ゼミ、福岡女子大学、県立博多青松高校の学生も参加してくれました。環境問題に関心を持つ人が増えているのでしょう。参加者は20名。回収ゴミは19袋です。粗大ごみもありました。
(田辺)
◆センスオブネイチャー
4日30日(日)はセンスオブネイチャー(子どもキャンプ)の観察会です。
バードウォッチングでは、素早い動きで餌を採るチュウシャクシギの姿が望遠鏡で見られました。「茶色で嘴と足が長いよ」「波がどんどん流れて鳥もたくさん動いてる」と、子どもたち
も観察。中には望遠鏡の使い方を覚え、一人で鳥を探す子もいました。クロツラヘラサギやマガモも見ることができました。
ハママツナの小さな新芽を紹介しながら砂浜を歩<と、カニに出会えます。砂州にはコメツキガニの巣穴がたくさんありました。スコップで巣穴を掘るとコメツキガニが見つかります。波打ち際に到着し、手でアサリを掘りました。最近では一番の収穫でした。そこから海の広場まではゴミ拾いをして帰りました。
最後に和白干潟の話をし、みなさんも自然を守る人になってほしいと伝えました。自然に対する好奇心旺盛な子どもたちでした。
(今林)
◆ラブアース・クリーンアップ
6月11日(日)は「ラブアース・クリーンアップ2023」参加のクリーン作戦です。和白4区子供会やボーイスカウト福岡23団など58名の参加で、海の広場から唐原川河口までの間を清掃し、17袋のゴミを回収しました。
(山之内)
◆和白小学校4年の観察会
6日12日(月)は和白小学校の観察会です。4年生104名と先生5名が参加しました。
山本代表が挨拶をしてバードウォッチングに入りました。渡りが終わって鳥がいないのではと不安でしたが、クロツラヘラサギやカワウ、ミサゴなどを観察できました。
コメツキガニを掘ったり、沖合で30個ほどのアサリを見つけたりしました。干潟ではボウアオノリ、沖合ではスナジャワンやタマシキゴカイの糞塊や卵塊を確認できました。河口ではたくさんのハクセンシオマネキを観察しました。貝の浄化実験では、その結果に大拍手です。
子どもたちは和白干潟が果たしている役割を学びました。
(山之内)