■干潟を守る日2005イベント報告

豊川河口干潟で遊ぶ会

●2005年4月24日(日)
●主 催:六条潟と三河湾を守る会
     豊川を守る住民連絡会議

 穏やかな晴天の日よりに恵まれて、干潟の生き物調査ができました。参加者は、約50名、幼い子どもたちが生き物を捕らえて目を輝かせていました。
 コアマモが生長をはじめて、10‐15cm程度に伸びた状態で、あちこちに草むらをつくっています。残念ながら、アマモの生育はほとんど確認できませんでした。
 イシガレイ(マコガレイも混じっているかも?)の稚魚を子どもたちが多数捕らえました。
 砂質干潟で、二枚貝が沢山発生するのが六条潟の特徴ですが、24日に生息確認できたのは、カガミガイ・シオフキガイ・バカガイ・サルボウガイ・アサリ・オオノガイ・マテガイでした。生きたマテガイを確認できたのは、久しぶりです。アサリの個体数は多くはありませんでしたが、30mmを越える個体が、ぽつぽつ出ておりました。4月の大潮で三河湾のアサリが産卵し、これから無数の稚貝が発生してくるものと推定されます。巻貝としては、アラムシロガイ・ウミニナ・ホソウミニナが多数生息しておりました。カニ類・ゴカイ類・ユムシもみられ、ここ数年の中では、干潟の状態は良好な方だと思われます。(昨年接近台風が多かったことからの夏の豊川の流量が多く、強い東風による効果とあいまって三河湾の海水交換が促進されたこと、2000年ころから、新規埋立てがほぼ止っていることなどの影響が考えられますが、もちろん断定はできません。)
 水辺の鳥類としては、ミサゴが杭の上で魚を食べているのが観察された他、カワウ・アオサギ・ダイサギを確認しました。干潟に人が多くて、他の鳥は近くでは確認できませんでした。防潮堤をはさんで反対側の神野の遊水地には、カルガモ・オオバンなどが見られました。
 昼食は、絶好の天気に恵まれ最高でした。前日に豊川河口で採ったシジミを入れたシジミ汁はお代わりが殺到するほどの好評ぶりでした。アサリの酒蒸しや焼きそばなども本当に美味しかったです。

 会場を移して午後の勉強会を行いました。
 (午前中よりもちょっと参加者が減りましたが、15時過ぎまで)
 84歳の杉浦久雄さんのお話を伺いました。
 現在の汐川干潟に当たる、かつての田原湾奥部には、コアマモの広大な藻場が広がっており、ここにサヨリをはじめ様々な魚が産卵にくるのを、網で捕らえたこと。稚魚は、孵化してある程度育つと、しだいに沖の方に移動していくことなど。埋立てが進む以前の三河湾の最奥部の波静かで遠浅の田原湾の干潟・浅場が、文字通りの海の子宮の役割を果たしていた状況が明らかになりました。
 最後に、山本茂雄さんの標本を使ったハマグリ・シナハマグリ・チョウセンハマグリの見分け方の講習も、盛りあがりました。  


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