ラムサール条約第9回締約国会議報告(3)

第2日目

11月9日(水)
午前: プログラムII〜VII 議事運営事項(協議事項採択・議事法採択・議長選出・会議委員の選出・傍聴者承認)
プログラムIX〜XI 報告事項(常設委員会・事務局長)
昼休み: サイドイベント
午後: プログラムIX〜XI 報告事項続き(科学技術検討委員会)
特別発表:ウガンダの湿地の保全と持続可能な利用
夕方: 草の根NGO会合
夜: ウガンダ政府レセプション

 この日は大統領が来る予定であったが、来れなくなったと言うことで若干もたつき、午前の議事の開始は10時半からの開始となった。

議事運営事項
 議題は原案通り採択、議事法一部修正の後採択。議長に開催国ウガンダの水・土地・環境大臣、副議長にオーストラリアとメキシコの代表を選出。会議において選出される委員会選出のうち資格審査委員会は、政府代表団の資格証明を確認する委員会であり、予算財政委員会は予算財政問題を会議中に議論し、日本も委員として選出された。名簿に登載された傍聴者に対して3分の1以上の反対がないかどうかの確認をする。これに関してアルゼンチンがフォークランド諸島に関連したNGOについて英国との領土問題のため、反対を表明。英国は問題なしとする。議長はこの問題に関するピンポン(ゲーム)にラムサール会議の中で時間をかけるわけにはいかないと調整を図った。1999年コスタリカの会議ではイスラエルをアジアに入れるかどうかで激しいやりとりがあり、会議の進行が遅れたことがあった。

報告事項
常設委員長報告 三年間の委員会としての活動を報告。COP9の準備、科学技術検討委員会 (STRP)活動の検討、条約実施と財政問題、他の環境条約との協働。課題として湿地生態系に関連した社会的・経済的な考察の大切さを挙げた。
日本代表が、20箇所を登録地として登録したことを報告。数が3倍になっただけでなく、さまざまなタイプのものを選んだことを強調。

事務局長報告
 ブリスベンでのCOP6の議長だったピーター・ブリッジウォーター博士の事務局長として最初の報告。
 過去三年間の条約実施状況:締約国147か国。国別報告書提出110か国、報告書形式の簡略化と他の条約への報告書との重複を避ける努力の必要を強調。戦略計画の目標は世界的なターゲットの8%以下がなんとか目標達成と言えるのみだ。新しいワイズユースの定義:これまでの定義は1987年(レジャイナ会議)に採択されたもの。エコロジカル・サービスという言葉に関してはすべての締約国が満足しているわけではないことは理解している。「統合的管理計画」とCEPAに関心が高まっていることを指摘。
 この後、各国代表から意見発表。パプアニューギニア、ザンビアはじめ多くの国が新しい登録湿地の指定に関して報告を行った。数を増やすことのみならず、系統的にさまざまなタイプを登録すべしというブリッジウォーター事務局長の見解に対する同意も表明された

STRP議長報告
 過去3年間目録と評価、賢明な利用の概念、重要湿地の登録、管理計画、条約の効率的な実施に重点を置いて活動、決議案1と付属文書A-Eを通して・賢明な利用の概念、・登録地リストの整備についての枠組みと指針、・水関連の手引きの統合的枠組み、・湿地目録/評価/モニタリングの統合的枠組みを提案。
 この議案は、附属書も入れると170ページもあり、これまでの技術的枠組みやガイドラインをまとめ、検討しなおしたものである。特に付属文書A・賢明な利用の概念、B・登録地リスト整備についての枠組みと指針については政治的な問題が含まれ、コンタクトグループを結成し、議論の摺り合わせを図ることになった。
 「ミレニアム生態系アセスメント」に基づいた『湿地報告書』について言及。また、河川流域管理(River Basin Management)の必要性に触れ、水管理担当局の参加が是非とも必要だと強調した。

締約国代表発言
 他の環境関係条約との連携について。国家湿地政策・戦略の重要性について。地域住民の関与の重要性について。地域ラムサールセンターの啓発に果たす役割について。

特別報告:ウガンダの保全と賢明な利用
 ウガンダは陸に囲まれた国家だが、湿地は国土の13%を占めている。その重要性が認識されて、1986年には農地開発等を目的とした湿地排水(drainage)が禁止された。
 そして1989年には、政府内に「湿地プログラム」が設置された。
 そして1994年には、ラムサール条約締約国としてはカナダに次いで2番目、途上国としては初の『国家湿地政策』が採択された。
 これらの内容を詳しく記した100頁に及ぶ冊子『改変から保全へ―ウガンダの人々と環境のために湿地を管理した15年―』が会議参加者に配布された。

草の根NGOの会合
 特別報告の始まる前に、ブリッジウォーター事務局長が、「NGOは17:30にプール前に集まるように」という伝言を読み上げ、韓国、マレーシア、ウガンダ、日本の草の根NGOが集まった。韓国のNGOと、オーストラリアのクリスティーン・プリエトさん以外との連絡が取れず、集まる機会を作りたいと考えていた。召集のメッセージを出したのが誰かは分からなかったが、図らずも集まることができ、明日以降広く呼びかけて話し合いを続けることとなった。

 夜はウガンダ政府主催のレセプションが実施され、アフリカンダンスに始まり、参加者を踊りの輪に加わらせてのダンスパーティとなった。


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